コルクって何?形成過程と材質の秘密について。

林業

木材には色々なものがあります。ヒノキ材やスギ材など、ホームセンターの資材売り場で見ることが出来ます。その資材の中で、「コルク」が端の方に置いてあります。コルクは木材の一つですが、一体どの樹種の、どの部分なのでしょうか?今日はコルクの不思議について解説します。

 

コルクとは?

コルクはワインの栓や壁にかけるコルクボードによく使われていますが、いったい何の材質でできているのでしょうか?実はコルクというのは樹皮の一部で、どんな樹木にもできるものなのです。サクラやケヤキにはあまり見られませんが、コナラやアベマキという樹木にはよく発達しているのが観察できます。では、このコルクはどうやって発達するのでしょうか?

 

コルクの形成

樹木は、樹皮と木材の間の部分で細胞分裂を行っています。この間にある細胞分裂組織の層を維管束形成層と言います。この形成層で行われる細胞分裂によって樹木は肥大成長します。肥大成長については樹木の年輪は何故できるの?樹木の成長の不思議。の記事で紹介しているので参考にしてみてください。

肥大成長に伴い、茎の表面を覆っていた表皮は軸方向に裂けます。裂けた表皮は再び細胞分裂を始め、茎の外側にコルク層、内側にコルク皮層を形成します。こうやって、樹皮が出来ていきます。つまり、私たちが樹皮と呼んでいる硬くなった表皮の部分はコルク層のことだったのです。

コルクは樹皮の内側で細胞分裂し、外に向かって成長していきます。しかし、この細胞分裂は放射方向にしかほとんど行われないため、肥大成長でひび割れた部分が細胞分裂によって埋まらないことがあります。コナラやクヌギの樹皮が軸方向にひび割れているのはこのためです。また、肥大成長に伴い、この裂け目はどんどん深くなっていきます。

しかし、樹皮にも樹種によって特徴があります。例えばサクラは最初にできた周皮が長期間生き続けることが出来ます。サクラの周皮は接線方向にも細胞を増やすことが出来ます。また、細胞を横方向に細長くすることで、肥大成長しても割れない樹皮を作っています。このような特徴から、サクラの樹皮は横方向の繊維が強くなります。

また、サルスベリの仲間はコルクはあまり発達せず、コルク皮層でも光合成を行っています。表皮組織が古くなってくるとコルク化して硬くなりますが、肥大成長に耐えられずに脱落します。よって、サルスベリは古い樹皮は剥がれ落ちて、また新しいつるつるの樹皮が表面に出てくることが名前の語源となっています。

 

コルクの性質

では、コルクはなぜ利用されているのでしょうか?実は、コルクは木材とは異なった構造と性質を持っています。

コルク層は、全て死んだコルク細胞によってつくられています。コルクは四角形または六角形の細胞がほとんど隙間なく敷き詰められています。また、細胞膜の内側は空気で満たされているためとても軽い材質です。

細胞壁にも木材とは違った性質があります。コルクの細胞壁は蝋の性質を持ったスベリンという物質を沈着させているので、水の浸透と蒸発防止ができるようになっています。また、この細胞壁の性質は病虫害の侵入を防いだり、直射日光による熱の遮断にも効果的です。

このような性質から、コルク栓などの材料として世界中で活躍する材料になりました。

 

 

以上、意外と知られていないコルクについて紹介しました。今回の題材は、友達と話しているときに「コルクって木材なんだ」と言われ、意外と知られていないものだと感じたので取り上げました。このブログを読んでくださっている方は木材に興味のある方ばかりだと思いますが、コルクについて知らない方は意外と多いみたいなので、ぜひ豆知識としてワインを飲んだ時のネタにでもしていただければ幸いです。

 

ではまた。

 

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