ライラック( Syringa vulgaris)
〇科名:モクセイ科
〇和名由来:英名から。もともとの和名はムラサキハシドイ。
〇学名由来:「Syringa」= philadelphus(植物)の小枝で作られた笛のギリシャ語から
「vulgaris」=普通の の意
〇別名:リラ、ムラサキハシドイ
〇広葉樹・落葉樹・雌雄同株
〇分布:東ヨーロッパ南部原産
〇葉の特徴
葉は6~12㎝で広卵形。
やや革質で葉先は尖る。
縁は全縁。
〇花の特徴
4~5月頃に直立した円錐花序に
淡紫色の花を無数に付ける。
〇実、種子の特徴
核果は球形で黒紫色に熟す。
〇幹、枝の特徴
やや灰褐色。
〇育成環境
土壌 | 潮害 | 耐寒 | 日照 | 乾燥 | 湿潤 |
埴壌土 | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 |
〇暦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花時期 | ||||||||||||
果熟期 | ||||||||||||
剪定適期 | ||||||||||||
移植適期 |
〇管理方法
花後、枝先を止めるように剪定する。
大きくなったら元枝を抜くように剪定すると良い。
花柄を放置すると結実に栄養を使い、
翌年の花芽が少なくなる。
しかし、強剪定すると翌年の花芽は付きにくい。
温かい場所で育てると花付きが悪くなる。
〇病虫害
・うどんこ病
新葉に発生し、葉の両面に白い粉状の菌が付き、葉が縮れたり波打ったりする。罹病すると成長が抑制される。葉の裏に発生する場合もある。発生が確認されたら病葉は焼却処分する。また、発見したら早期に散布用の殺菌剤を1~2週間おきに散布する。
〇利用、豆知識
洋風、自然風の庭によく合う。
海岸近くにも比較的耐性が強く、寒さにも強い。
逆に温かいところだと花付きが悪くなるので、
関東以北によく植えられる。
紫花の花言葉は「好き嫌いが多い」
白花の花言葉は「青春の喜び」
ヨーロッパではライラックの開花を
春の訪れの指標として用いられていた。
ヨーロッパではライラックを家の中に
持ち込むことは不吉とされていた。
特に白花は「純潔」を意味し、
若い娘が婚期を逃すとされた。
病気見舞いに使うのは禁物。
イギリスでは、婚約者にライラックの香水を贈ることは、
婚約破棄の意思表示とされた。
材は髄を抜いてパイプとして利用された。
日本には明治中期に渡来。
札幌市の市花。
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