リンゴで作るお酒、シードルとは?

食・文化

植物は人間の生活と密接に関わっています。

住んでいる家には必ず木材が使われ、
衣類も麻などの植物が使われているケースがあります。

特に食の部分では、野菜や果物を
私たちは日常的に食べています。

 

歴史的に見て、人間の食ベ物と植物の関係で、
特に関わりの深いものがお酒です。

日本酒はお米から、
ビールは麦から、
ワインはブドウから
テキーラはリュウゼツランからできています。

また、ワインなどは木材の樽の中で醸造され、
木材であるコルクで栓をされます。

私たちの飲んでいるお酒は、
実は植物であふれているのです。

 

さて、今回はその植物でできているお酒の中でも、
まだ認知度の低いシードルというお酒を紹介します。

実をいうと、これは私が現在プロジェクトを
進めているお酒でもあります。

ちょっとだけ紹介させてください。

 

リンゴのお酒、シードル

シードルとは、ワインとほぼ同じ要領で
リンゴから作ったお酒です。

このお酒はまだまだ認知度が低く、
知らなかった方も多いと思います。

しかし、実はこのシードルは
長い歴史を持っています。

 

シードルが確立した年代は、
実をいうとまだしっかりは分かっていません。

しかし、現在残っている最古の記録だと、
紀元前55年に、ユリウス・カエサルがグレートブリテン島に
侵攻した際に、ケルト民族が小粒のリンゴを
発酵させているのを発見しています。

つまり、最低でも2000年以上の歴史がある
由緒正しい、歴史のある飲み物なのです。

 

では、なぜシードルはあまり認知度がないのでしょうか?

 

実は、その理由は歴史と深くかかわっています。

シードルは、ヨーロッパでは
ワインの原料であるブドウとは栽培適地が異なるため、
ブドウが巣立たない場所では産業としても大きく発展し、
大変流行していました。

しかし、産業革命によって田園のシードル農家は都市部に出ていき、
品質が一気に悪化してしまいました。

しかも、そのタイミングで出てきたのがビールです。

まがいもののシードルなども出てきたため、
ビールの方が安全な飲み物とされて
たちまち需要を取られてしまったのです。

また、アメリカでも一時シードルが流行りましたが、
工業化と同時に粗悪品やラム酒との混合品などが市場に出回り、
信頼を落としてしまいました。

これらの背景により、
シードルはお酒として主流ではなくなってしまったのです。

 

しかし、近年ヨーロッパではシードルの需要が
回復しています。

イギリスだと、1960年から消費量が約4倍になりました。

また、日本でも近年はアルコール飲料における
ビールの消費比率が落ち込み、
シードル等の新しいお酒の消費比率が高まっています。

日本にもシードルの時代が
すぐそこまでやってきています。

 

シードルの製造方法

シードルは大きく分けて以下の工程で作られます。

 

  1. 栽培・収穫
  2. 洗浄・選果
  3. 破砕
  4. 搾汁
  5. 発酵
  6. 瓶詰め
  7. 貯蔵・出荷

 

基本的にはワインと同じような方法です。

詳しく説明していきます。

栽培・収穫

日本では食用のリンゴでシードルを作ることが多いですが、
海外ではシードル用のリンゴの品種があります。

シードル用のリンゴは、
基本的には完熟したものを収穫し、使用します。

農場によっては木を揺らして収穫するところや、
ひとつひとつ手摘みするところもあります。

 

洗浄・選果

水洗いし、葉や柄、小枝などの異物を排除していきます。

この工程で品質チェックをすることが多いです。

傷みが激しいものは取り除き、
場合によっては実を半分に切って
害虫の確認をする場合もあります。

 

破砕

ここで、ワインとは違う工程が出てきます。

リンゴはブドウと違い実が堅いため、
まずは砕いて潰す必要があります。

皮なども付いた状態で破砕機に入れて、
細かくしていきます。

昔は臼と杵を使い、砕いていた歴史があります。

 

搾汁

細かく砕いたリンゴはプレス機にかけて
果汁だけを取り出していきます。

この搾汁するタイミングや圧力のかけ方でも
シードルの味に違いが出てきます。

 

発酵

搾汁したものをタンクに入れて発酵させます。

日本ではタンク内で発酵させるのが一般的ですが、
海外だと樽で発酵させている醸造所もあります。

この発酵でリンゴの糖がアルコールに変わり、
炭酸ガスが発生します。

基本的にシードルの発酵期間は2週間~4週間です。

 

瓶詰め

発酵が終わったら瓶に詰めていきます。

大きな醸造所では機械でやっていますが、
手作業で一本一本詰めているところもあります。

 

貯蔵・出荷

だいたいのシードルはそのまま出荷されますが、
3~6ヵ月ほど寝かして出荷する商品もあります。

寝かせた方が味の角が取れて、
まろやかになると言われています。

 

 

以上が製造方法の簡単な説明です。

結構単純ですが、ひとつひとつの作業で
味が大きく変わってしまいます。

ワインと同じく、とても奥が深いです。

 

 

ということで、
りんごのお酒、シードルの紹介でした。

宣伝させていただくと、
今私はこのシードルを作るプロジェクトに参加しています。

国内最大のリンゴ産地である青森県弘前市のリンゴを使用し、
しかも世界自然遺産である白神山地の酵母を使って
シードルを作っています。

近日、クラウドファンディングでリリース予定なので、
是非とも応援をよろしくお願いします!

 

ではまた。

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