ヤマボウシ( Benthamidia japonica)
〇科名:ミズキ科
〇和名由来:蕾を坊主頭に、白い萼を頭巾とし、法師に見立てたことから。
〇学名由来:「japonica」=日本の の意。
〇別名:ヤマグワ、イツキ
〇広葉樹・落葉樹・雌雄同株
〇分布:本州、四国、九州の山地
〇葉の特徴
葉は楕円形または卵形で対生する。
縁は全縁、または浅い鋸歯がある。
葉の裏、表共に毛が散生し、特に葉裏の脈液には
黒褐色の毛が密生する。
〇花の特徴
花弁に見える部分はがく。
中心に集まっている部分が花。(頭状花序という)
〇実、種子の特徴
10月頃から球形の赤い実をつける。
実は食べられる。
〇幹、枝の特徴
若木はくすんだ灰色で平滑。
樹齢と共に樹皮が鱗状に剥がれ落ち、斑模様になる。
〇育成環境
土壌 | 潮害 | 耐寒 | 日照 | 乾燥 | 湿潤 |
砂質壌土 | 〇 | ◎ | ◎ | △ | 〇 |
〇暦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花時期 | ||||||||||||
果熟期 | ||||||||||||
剪定適期 | ||||||||||||
移植適期 |
〇管理方法
剪定は落葉後に行うようにする。
落葉期には花芽と葉芽の見分けがつきやすくなっているので、
尖っている葉芽の枝を抜くように剪定する。
新芽が出てくると炭疽病やうどんこ病にかかることがある。
罹病葉を見つけたら殺菌剤を散布する。
〇病虫害
・うどんこ病
新葉に発生し、葉の両面に白い粉状の菌が付き、葉が縮れたり波打ったりする。罹病すると成長が抑制される。葉の裏に発生する場合もある。発生が確認されたら病葉は焼却処分する。また、発見したら早期に散布用の殺菌剤を1~2週間おきに散布する。
・炭疽病
葉や葉柄に現れる。罹病部は灰褐色または淡褐色の病斑を形成する。病斑の周縁部は濃い褐色をしていることが多い。また、病斑の表面には小さな黒点が形成される。病気が確認された場合は落葉を集め焼却処分する。被害がひどい場合は殺菌剤を散布する。
〇利用、豆知識
洋風、自然風の庭に合う人気の高い樹木。
実も食べることが出来る。
ハナミズキと似るが、花の咲く時期が違い、
ヤマボウシは葉が展開した5月以降に花をつける。
また、花が付いていない時期は
樹皮と葉の裏の毛で見分けることが出来る。
材は下駄、櫛、農具の柄などに用いる。
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