サザンカ( Camellia sasanqua)
〇科名:ツバキ科
〇和名由来:ツバキの漢名「山茶」に由来するサンサカ(山茶花)の転。諸説あり。
〇学名由来:「Camellia」=G・J・カメルスの名にちなむ
「sasanqua」=和名のサザンカから
〇別名:サンザカ、ヒメツバキ
〇広葉樹・常緑樹・雌雄同株
〇分布:山口県~沖縄県の山地
〇葉の特徴
葉の長さは2~5㎝程度で互生する。
厚く硬い革質で、葉の表面には光沢がある。
葉の縁には細かい鋸歯があり、葉先は尖る。
葉表は濃緑色で葉裏は淡緑色。
〇花の特徴
10~12月に白色の花をつける。
5枚の花弁で、ツバキと違って基部はバラバラ。
〇実、種子の特徴
倒卵形で果皮は厚く、熟すと淡黒色になり3裂する。
〇幹、枝の特徴
灰褐色で平滑。
〇育成環境
土壌 | 潮害 | 耐寒 | 日照 | 乾燥 | 湿潤 |
砂質壌土 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
〇暦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花時期 | ||||||||||||
果熟期 | ※ | |||||||||||
剪定適期 | ||||||||||||
移植適期 |
※花が咲いた翌年に熟す。
〇管理方法
春の芽吹きから花芽の形成が始まるので、
花芽を切らないように、2~3月に剪定する。
〇病虫害
・チャドクガ
幼虫は大きいもので2.5㎝程度。
頭部は黄褐色で腹部淡黄褐色で黒い縞模様がある。
毒針毛があり、蛹、成虫、卵塊にも付着転移する。
幼虫は4~6月と7~9月の年2回発生する。
幼虫は葉の裏に並んで集まり、食害する。
チャドクガの毛は毒性が強く、触るとかぶれる。
チャドクガの毛が付いた上着を洗濯すると
他の衣類に付着して被害が拡大するので、
ガムテープ等で毛を除去するようにする。
幼虫は捕殺、または適用登録農薬を散布する。
〇利用、豆知識
和風の庭によく使う樹木。成長はゆっくり。
刈込に耐えるため剪定管理は容易。
生垣にも使用される。
園芸品種が多く、花色、花形ともに変化に富む。
種子にはステアリン、オレイン酸等の油分を含み、
食用油等に使われる。
搾りかすは水田の殺虫剤に使用される。
材は紅褐色で緻密で硬いため、
建築材や彫刻材、また良質な薪として利用される。
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