ツブラジイ( Castanopsis cuspidata)
〇科名:ブナ科
〇和名由来:不詳
〇学名由来:「Castanea」=クリに「opsis」=似た クリに似た の意。
「cuspidata」=急に尖った の意。
〇別名:コジイ、シイ
〇広葉樹・常緑樹・雌雄同株
〇分布:伊豆半島以西の山地
〇葉の特徴
葉の長さは4~10㎝程度の卵状長楕円形。
縁は大きい鋸歯があり、先は鋭く尖る。
葉の表面は濃緑色で光沢があり、
葉裏は濃緑褐色で鱗状の毛が生える。
葉は互生する。
〇花の特徴
新枝の葉腋から穂状の雄花を付け、
下部の葉腋に同じく穂状の雌花をつける。
〇実、種子の特徴
果実は球形で黒色の堅果を付ける。
〇幹、枝の特徴
灰白色で平滑。
〇育成環境
土壌 | 潮害 | 耐寒 | 日照 | 乾燥 | 湿潤 |
壌土 | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
〇暦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花時期 | ||||||||||||
果熟期 | ※ | |||||||||||
剪定適期 | ||||||||||||
移植適期 |
※花を付けた翌年に果実は熟す
〇管理方法
場所を選ばない、育てやすい樹木。
サルノコシカケの仲間が発生するので、
透かし剪定をして風通しを良くすると防除になる。
〇病虫害
・べっこうたけ病
根系や樹幹下部の傷から侵入し、材を腐朽させる。
病気が進行すると形成層を侵し、樹勢を衰えさせ、
最終的に枯死させる。
感染した樹木の材は白色腐朽を起こすため極めて脆弱となり、
倒木のリスクが高くなる。
子実体(きのこ)はサルノコシカケ型で一年生。
一度感染したら防除法はないため、
支柱で倒木しないように養生する。
その他、キツネカワラタケ、マスタケ、ヒイロタケなど。
〇利用、豆知識
工場緑化や街路樹で使われる樹木。
耐潮性が強いため、海岸沿いでも耐える。
果実は食用となる。
クリやクルミに続く美味しさだと言われる。
材は建築や器具、また薪炭材に使われる。
樹皮はタンニンを多く含むため、染料にされる。
コメント