樹木の診断方法!危険度の調べ方。

樹病・害虫

どうもカントーです。

 

先日またYouTubeを更新しました。

 

今回の動画では、
ソメイヨシノの樹木診断しているところをアップしました。

 

今までは街路樹が傷ついても普通に造園屋さんが対応していましたが、
最近は街路樹や公園などの樹木の管理は樹木医に頼まれるようになってきました。

 

動画でも樹木診断のポイントを紹介していますが、
今回のこの記事で、もう少し詳しく
樹木診断を解説していきたいと思います。

 

 

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樹木の診断方法!危険度の調べ方。

2018年、台風24号によって倒れた樹木は
東京の公園だけでも700本を越えました。

 

樹木の倒木は直接死亡事故にも繋がる可能性があるので、
定期的な樹木診断がとても大切になってきます。

 

診断のポイントは限られているので、
ぜひ覚えてみてください。

 

樹木診断でわかること

 

樹木は成長する中で病気にかかります。これは人間と同じです。

 

しかし、樹木は病気にかかると、自然に治ることはほとんどありません。

 

この状態を放っておくと病気はどんどん進んでいき、
上記で紹介したように倒木してしまいます。

 

また、樹木の診断ポイントを覚えれば、
弱りかけた段階で病気を察知でき、枯れないように対策をすることができます。

 

また、危険な木には近づかないようにすることもできます。

 

診断ポイントを押さえることで、
自分の命と樹木の命を守ることができるかもしれません。

 

樹木診断で見るポイント

樹木の診断は、ほとんどが目で見て判断する、
目視による診断がメインになります。

 

樹木は人間と違い、「~が痛い」と話してくれるわけではありません。

 

の葉、枝、幹、根を状態を見て、
今、樹木がどのような病気にかかっているかを判断します。

 

以下で詳しく解説していきます。

 

幹で診断するポイント

幹で観察するべきところは以下のポイントです。

 

  • 幹が傷ついていないか
  • 幹に穴が開いていないか
  • 幹からキノコが生えていないか

 

 

まず幹全体を見渡し、異常がないかを調べていきます。

 

樹皮は、野生動物や自然災害などによって
傷が出来ている場合があります。

 

最近だとシカの樹皮剥ぎが多くみられます。

 

この場合は根本付近の樹皮が雑に剥がされているので、
見たらすぐにわかります。

 

このような傷ができると、木材を腐らせてしまう菌が入りやすくなり、
後々大きな災害になる可能性があります。

 

 

次に、樹皮に穴が開いていることがあります。

 

これは、ほとんどの場合がカミキリムシやキクイムシなどの
穿孔性昆虫などの食害が原因です。

 

だいたい食害を受けた穴の近くには、
フラスという木くずと虫糞が混ざったものが出ています。

 

木くずが固まって樹皮に付いているときは、
虫害を受けた後だと思って、まず間違いないです。

 

また、今回のソメイヨシノは虫害の痕に樹液が固まっていましたが、
これはコスカシバというガの幼虫が幹を食べた痕です。

 

樹液の塊も虫害痕であることがあるので注意してください。

 

 

最後に、キノコを探します。

 

幹から生えてくるキノコは、サルノコシカケという
硬いキノコの仲間が多いです。

 

このサルノコシカケが出てきた樹木は、
倒木する可能性が非常に高いです。

 

というのも、幹から出てくるキノコの仲間は樹皮下に菌糸を伸ばしており、
キノコが出てくるころには樹皮の下は菌が蔓延しきっているからです。

 

太い幹にキノコが出てきている場合は
樹木医に相談した方が良いでしょう。

 

枝葉で診断するポイント

枝葉の状態は、主に病虫害と健康度を診断します。

 

葉の病気ではすす病やうどんこ病など、
カビの仲間が葉の上で繁殖する病気が有名です。

 

また、葉はチョウやガの幼虫に食害されることがあります。

 

葉に害を受けると、植物は光合成が出来なくなるため、
急に弱り始めたり、枝が枯れたりすることがあります。

 

 

また、葉っぱの総量を見て健康度を判断することがあります。

 

樹木は弱ってくると、葉を付ける量が減ってくるので、
去年よりスカスカしていたら要注意です。

 

また、枝先から茶色くなって枝が枯れることがあります。

 

これはだいたい根に問題があるときの兆候です。

 

根が腐ってきていたり、乾燥が酷いとこのような症状が出ます。

 

 

枝先の環境も重要です。

 

樹木は、自然界では常に競争しながら生きていますが、
その競争の一つが光の争奪戦です。

 

樹木は枝を大きく広げ、また背を高くすることで、
周りよりも日射量を確保しようとしています。

 

しかし、街路樹はそのようなことは考えずに
近い間隔で植えられてしまいます。

 

特にサクラやケヤキなど樹冠(樹木の一番高いところの部分)を広げるタイプの樹木は
成長するとすぐケンカしてしまうため、どちらかが弱ってしまいます。

 

根で判断するポイント

根の判断はちょっと難しいので、
目視で判断するときは、根の周辺の環境を見てあげます。

 

というのも、土を掘って見るわけにはいかないからです。

 

根っこは、主に以下の様なポイントを見ていきます。

 

  • 土の水分状況
  • 周りの構造物
  • 周りの植生
  • 根元のキノコ
  • 根周りの人の交通量

 

 

一つずつ解説していきます。

 

まず水分状況については、土の状況周りの環境を観察していきます。

 

最初は、土質から確認していきます。

 

粘土質であれば透水性が低くなって水分過多になりがちで、
砂質であれば透水性が良くなり、逆に保水性が低くなります。

 

また、風通しや日蔭の有無、高低差などで水分状況は大きく変わってきます。

 

ちなみに水分が多すぎると根腐れしやすく、呼吸もできなくなります。

 

逆に乾燥すると水分が吸えなくなってしまうので
樹木は枯れやすくなってしまいます。

 

 

次に、周りの構造物を確認していきます。

 

街路樹などは狭い道路横に植えられており、
根の成長を妨害されていることが多くあります。

 

こういった状態では根が傷みやすく、
弱りやすくなってしまいます。

 

また、水道管やガス管が邪魔になっていることもあります。

 

こういった弊害はしっかり確認してあげないと、
対処を間違えてしまいます。

 

 

そして、見えない土の中でもう一つ問題になるのが
周りの樹木の根っこです。

樹冠でも競争していたように、樹木は根っこでも競争しています。

 

樹木は少しでも多くの栄養と水分を求めて根を伸ばします。

 

そこで、やはり近くにいる樹木とは
栄養と水の取り合いになってしまいます。

 

特に街路樹や生垣は人為的に競争にさらされています。

 

追肥をしてあげるなど、しっかり植えた後の管理もしてあげましょう。

 

 

根の症状の中で、一番危険なのは、やはり幹と同様キノコの存在です。

 

根元から出てくるキノコは根腐れが進んでいる状態の可能性があるため、
根元から倒れる危険性があります。

 

また、キノコが出ていなくても根腐れをしていることがあります。

 

土の匂いを嗅いでキノコ特有のにおいがしたら
危険だと思った方が良いでしょう。

 

水分が溜まりやすい場所は特に気を付けてください。

 

 

最後に一番大切で、一番以外だと思われる原因、
人間の通行量について紹介します。

 

根っこは水を吸う機能の他に、体を支えることや
栄養を吸収する器官だということは皆さんご存知だと思います。

 

しかし、根っこの機能はそれだけではありません。

 

 

樹木の根は呼吸をしています。

 

樹木は根の呼吸で得たエネルギーで水を吸っているので、
根が呼吸が出来なくなると、途端に弱ってしまいます。

 

近年、根っこの呼吸困難で枯れかけている樹木がたくさんあります。

 

それは、お花見スポットのサクラや神社の御神木です。

 

お花見はサクラの根元にシートを広げるため、
自然と人間が根元に来る頻度が高くなります。

 

そうなると、根っこ付近の土は踏み固められて、
土壌に空気が含まれなくなってしまいます。

 

空気の入っていない土になると根は呼吸が出来なくなってしまい、
最悪の場合は枯れてしまうこともあるのです。

 

神社仏閣のご神木なども、同じ理由で
根っこで呼吸が出来なくなってしまっています。

 

最近天然記念木の周りにロープが張ってあるのは
いたずら防止以外に、そういった理由もあるのです。

 

大きな木を見かけても、近くには寄らずに
遠くから眺めて楽しんであげてください。

 

 

まとめ

ということで、樹木の診断ポイントの解説でした。

 

庭木でも同じことが言えるので確認してみてください。

 

また、子供がよく遊ぶ公園などでキノコが生えた木を見つけた場合は、
速やかに自治体に報告をお願いします。

 

 

ではまた。

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