うどんこ病はなぜ発生するのか?【葉っぱにつくカビを解説】

樹病・害虫

どうもカントーです。

 

今年は梅雨が長く、じめじめした日が続いています。

 

人間にとってはあまり好ましくないですが、
水分が多いと活発になる生物がいます。  

 

その一つが、カビやキノコ等の菌類です。  

 

カビやキノコは植物の病気の原因になり、
枯れる要因になることがあります。  

 

つまり、樹木の病気はこの梅雨時期に発生、
または被害が深刻化することが多くあります。

 

ということで、今回はこの菌類の中間である
カビによる樹病について解説していきます。  

 

うどんこ病はなぜ発生するのか?【葉っぱにつくカビを解説】

うどんこ病とは、葉の表面が白くなってしまう病気です。

 

特にトマトやキュウリなどの農作物で発生し、
時に重大な被害を及ぼします。

 

このうどんこ病もカビの一種です。

 

まずはカビの性質や特徴から解説していきます。  

 

そもそもカビとは?

カビというと、パンに付着した青黒いものや、
水回りに発生する汚れを思い浮かべる方が多いと思います。  

 

このカビと言われる菌類は、子嚢菌類という分類に属するものを指します。  

 

子嚢菌類とは、胞子を子嚢殻で作る菌類の仲間で、
この子嚢殻は顕微鏡でないと見ることができません。  

 

ちなみにキノコの仲間は担子菌類と呼び、子実体という、
いわゆるキノコを作って胞子を飛ばしていますが、
子嚢殻とは、子嚢菌にとってのキノコみたいなものです。  

 

この種類は湿度を好み、繁殖します。  

 

日本だと梅雨から夏にかけて湿度が高くなるため、
この時期にカビは成長、繁殖をします。

 

カビの利用

カビは人間の生活にとって、とても役に立っている
貴重な生物種の一つです。  

 

例えば清酒、醤油、味噌も麹カビによってつくられています。  

 

またチーズの発酵も、青カビの仲間によって行われています。  

 

その他にも、薬の原料を生産するカビの種類がいたりと、
私たちの知らないところで大活躍しています。  

 

カビというと悪いイメージを持ってしまいがちですが、
良い特徴の種類もいる生物群なのです。

 

植物の病気の原因となるカビ

上記で説明した効果とは裏腹に、
カビという生物は病気の原因にもなります。

 

人間も、抵抗が弱るとカビに侵されることがありますが、
植物は弱っていなくてもカビの害を受けることがあります。  

 

特に植物の病害は、カビ菌が原因であることがほとんどです。

 

カビが葉に発生する理由

カビも生物の一種なので、
人間のように食事をしないと死んでしまいます。  

 

植物の病原菌となるカビにとっての食べ物が、
葉っぱに蓄えられている養分です。  

 

植物の葉は、いわゆる光合成によって
糖が生産されています。  

 

また、根から吸い上げた養分も葉に溜めています。  

 

うどんこ病などのカビ菌は、
その栄養を求めて葉っぱを加害しているのです。  

 

加害が進み、葉の表面が菌に覆われてしまうと
植物は光合成ができなくなるので、植物は弱ってしまい、
最悪の場合は枯れてしまうことがあります。  

 

しかし、カビ菌自体も栄養源が死んでしまうと困るので、
枯らさない程度に寄生することがほとんどです。    

 

また、これらのカビ菌は農業作物で多くの被害をもたらしますが、
庭木などにも発生します。  

 

例えばハナミズキやサルスベリ、カシ類などは
うどんこ病の被害木を多く見かけます。  

 

虫が付くと、うどんこ病になる?

ちなみに、うどんこ病やすす病といった病気は、
害虫の被害が並行して確認されることが多くあります。

 

実は、この害虫とカビには深い関りがあるのです。    

 

うどんこ病やすす病の発生源となる
一番の原因は、なんと虫の糞です。  

 

害虫は植物を食害した後、植物の上で排泄します。  

 

そこで排泄された虫糞は植物上に残り、
カビの発生源となります。  

 

発生したカビはそのまま植物に寄生し
繁殖を始めるのです。  

 

ゲッケイジュやクロガネモチの葉がすす病にかかっている時は、
大抵カイガラムシが枝先に発生してるので確認してみてください。    

 

また、植物は基本的に害虫の被害を受けると、
光合成ができなくなったり、防御反応に栄養を多く使うようになるので
元気がなくなってしまいます。  

 

植物の元気がなくなると抵抗性が落ちるので、
カビとしては寄生しやすくなり、発生を促すことになります。  

 

これは人間の抵抗力と同じです。  

 

また、虫害の痕は菌の侵入口となるので、
カビとしても寄生する好機となってしまいます。    

 

このように、カビの侵入は 虫害と深く関係しています。  

 

カビによる病害を防ぐ方法

うどんこ病やすす病を完璧に防除する方法は
今のところありません。  

 

しかし、少しでも被害を少なくする方法はあります。  

 

有効なカビ菌の防除方法は以下の通りです。  

 

  • 病害に合った登録農薬を散布する
  • 剪定をして風通しを良くする
  • 害虫を殺虫する

 

一つずつ解説していきます。

 

あまり頼りたくない方が多いと思いますが、
殺菌剤の散布は一定の効果が得られます。  

 

手間もあまりかからないので、おススメの防除法の一つになります。  

 

しかし、葉や枝に散布するタイプの農薬は、
雨によって流れてしまい、効果がなくなってしまうので注意が必要です。  

 

また、うどんこ病はいろいろなカビ菌の集合体です。

 

効く農薬が種類によって違うこともあるので、
数種類の農薬を使うと効果が出やすい傾向があります。  

 

2種類以上の農薬を、一週間おきに交互に散布すると効果が表れやすいです。

 

 

 2つ目に挙げた剪定は、定期的に行うと効果が出ます。  

 

カビ菌は湿度を好むので、
風通しが悪ければ悪いほど発生しやすくなります。  

 

枝を間引くような透かし剪定をしてあげると、
カビ菌のみならず、キノコの害に対しても有効です。  

 

庭木なら、新芽が固まった5月の後半ぐらいには
一回剪定することをおススメします。    

 

最後に虫の防除ですが、上記の通り
カビ菌が原因の病害は害虫の発生と深い関りがあります。  

 

つまり、害虫を防除することが病害の防除と直結します。

 

特にうどんこ病やすす病の誘因となるカイガラムシは、
農薬に強い耐性があります。

 

カイガラムシは活動期である5月頃に農薬を散布するか、
直接手でむしり取る方法、また剪定で枝ごと処分する方法があります。

 

害虫は放っておくと大変なことになるので、
カイガラムシが付きやすい樹木は定期的にチェックしてあげると良いでしょう。

 

 

ということで、カビ菌による樹病の解説でした。

 

湿気が多い季節は樹木も病気にかかりやすいので、
普段より少し気を付けてあげてください。  

 

お読みいただきありがとうございました。

ではまた。

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