【屋久島の植生を解説】屋久島で出会える樹木たち

樹木

どうもカントーです。

 

この度、屋久島に行く機会がありました。

とても自然豊かで都会の喧騒とはかけ離れた世界が広がっており、
心を芯から癒してくれました。

 

また、本州とは少し違う樹木や、屋久島の気候や地形が生み出す生態系が
かなり特殊な植生を作り上げており、
とても興味深い植物がたくさん生息していました。

今回は、そんな屋久島の不思議な植生について
迫ってみたいと思います。

 

スポンサードサーチ

【屋久島の植生を解説】屋久島で出会える樹木たち

屋久島はその原生に近い自然が守られていることから、
ユネスコ世界自然遺産に指定されています。

この屋久島の中では、小さな面積ながらも
200種以上の樹木が存在します。

このような生物多様性を生み出した原因を調べたところ、
屋久島の特殊な地形や気候などに起因していました。

 

屋久島の気候と植生

屋久島の植生がこれだけ多様性に富んだ理由は、
大きく二つあります。

一つ目は地形、二つ目は気候です。

この章では屋久島の気候と地形について解説し、
そこからどのような植生が生まれたのかを紹介します。

 

屋久島の気候

屋久島は鹿児島県の南海上に位置しており、
緯度30度で、エジプトのカイロとほぼ同じ緯度です。

南の島なので年間通して温かいのかと思いきや、
実は雪が降ることもあります。

屋久島で一番高い宮之浦岳は、
標高1936mで、なんと九州最高峰です。

また、屋久島では標高100mにつき0.6度程度下がります。

つまり、海岸と山頂では12度近くの差があるのです。

 

また、屋久島は雨が多いことでも有名です。

なんと年間の降水量が東京の3倍に当たる、
4500㎜の雨が降ります。

地元の方に聞くと、
屋久島は月に35回雨が降ると言われる程の降雨回数です。

 

これらの特殊な環境が、屋久島の自然を作り上げています。

 

 

屋久島の植生

植物の分布は温度、標高、気候などの要素によって決まりますが、
屋久島では主に標高で植生を分けることができます。

大まかな植生分布は以下の通りです。

 

  • 0~100mまでの海岸沿いは亜熱帯植物や海岸植生が優勢する。
  • 600m程度までは照葉樹林が優勢となる。
  • 700m位からスギが生え始め、1000m程度で優先樹種となる。
  • 標高1700m程度からスギの背丈は低くなり、森林限界がある。

 

屋久島の山頂付近ではツンドラ気候のような植生を示しているため、
亜熱帯から亜寒帯までの植生が、
この島一つで成り立っていると言われています。

これらの理由が、屋久島の植生が
特殊で多様化している要因になっています。

 

屋久島で出会える樹木

屋久島では多くの樹木に出会えますが、
主要な樹種はそこまで多くありません。

その中で、知っていると屋久島をより楽しめる樹種を紹介します。

 

1. スギ

屋久島と言えば屋久杉や縄文杉が有名ですが、
実際に多くのスギが分布しています。

だいたい標高700m位から出現し、
森林の主要樹種となっています。

 

スギは成長や生命力が強いため、長寿命です。

屋久島で一番有名な樹木と言って過言ではない縄文杉の樹齢は、
なんと4000年以上だと推測されています。

本土の人工林では間伐もされず放置されているスギが多いですが、
屋久島では大切に自然のスギを保全しています。

 

ちなみに、スギの和名由来は
「すくすく育つ木」の略だという説があります。

樹木の名前は安直な起源が多いです。

 

2. ハイノキ

屋久島では標高1000m位までは常緑樹が優占しています。

その中でも存在感が強いのがハイノキです。

 

ハイノキは、枝葉を焼き、灰から灰汁を取ったため
この和名が付いたと言われています。

自然下では低木が多いですが、高木になる樹木です。

 

春には白い五裂した花弁の花を付け、
とても爽やかな見た目をしています。

近年では庭木としての需要も増えた、
人気の高い樹木となっています。

 

3.リンゴツバキ

リンゴツバキはヤブツバキの変種で、
九州南部から南西諸島にかけて生息する樹木です。

屋久島では照葉樹林を代表する樹種の一つとなっています。

 

リンゴツバキはその名の通り、
リンゴのような果実を付けます。

普通のヤブツバキの果実は直径2~3㎝程度ですが、
屋久島のリンゴツバキは6~10㎝位まで大きくなります。

また、果実の表面は赤く熟すため、
本当にリンゴみたいな見た目をしています。

 

4. ツガ

ツガとは針葉樹の仲間で、
屋久島の尾根付近に生息している樹木です。

山を見上げた時、先枯れして白くなっているのは
ツガやモミが多いですが、
スギの次に太い木が残っている樹種でもあります。

 

ツガの葉っぱは1~2㎝程度の長さで、
平べったい線形の形をしています。

樹皮は赤褐色から灰褐色の間で、
鱗片状に裂けます。

 

屋久島ではシロアリが付きやすい樹種でもあります。

 

5. ガジュマル

スギに次いで屋久島を代表する樹種の一つです。

島内では海岸近くに何カ所かガジュマルを見られるスポットがあり、
大きなガジュマルの木が聳え立っています。

 

ガジュマルの名前の由来は、
沖縄の言葉で「風守る(カジュマモル)」が転じて
「ガジュマル」になったと言われています。

また、ガジュマルは、実はクワ科イチジク属の仲間で、
イチジクに似た果実を枝に付けます。

黒紫色に熟した果実は、
イチジクと同様に食べることができます。

 

ガジュマルの風貌で一番特徴的なのは、
枝から次々と垂れ下がってくる根っこです。

この根っこは気根といい、
支柱根として体を支える役割を担っています。

 

屋久島の海岸を代表する樹種のガジュマルですが、
似た樹木にアコウという仲間がいます。

この樹種はガジュマルとよく似ており、
同じイチジク属の樹種です。

見分け方は、葉っぱを見ると見分けることができます。

以下が見分けるためのポイントです。

 

  1. ガジュマルは葉の長さは3~10㎝だが、アコウの葉は8~15㎝。
  2. 葉柄(葉の付け根の茎の部分)が、ガジュマルは1~1.5㎝程度で、
    アコウは4~6㎝。
  3. ガジュマルの葉は暑くて葉脈が見えにくいが、
    アコウの葉は葉脈がはっきり見える。

 

 

ということで、屋久島の植生と主要樹種のお話でした。

とても良いところだったので、
来たことない方はぜひ来てみて下さい!

屋久杉の工房が沢山あるため、
雨の日も退屈せず、とてもおススメです。

 

ではまた。

コメント