樹木の年輪は何故できるの?樹木の成長の不思議。

樹木

樹木の切り株を見ると、そこにはいくつも重なった年輪を見ることができます。この年輪は1年に1本増えていくため、数えることで樹齢が分かります。

しかし、なぜ樹木の断面には年輪ができるのでしょうか?今回はこの年輪について掘り下げていきます。

なぜ年輪ができるの?

年輪の話しをするには、まず樹木がどのように成長するかを語らなければなりません。樹木は大きく分けて2種類の生長を行います。一つは、枝先や根っこの先で行われる軸方向の生長、もう一つは幹が太っていく横方向の生長です。年輪をつくる成長は、後者の樹木が太っていく成長によってつくられます。また太る成長のことを専門的には肥大成長といいます。

年輪がつくられる理由は、季節によって成長の形質が違うことです。樹木の肥大成長は春に始まります。これが年輪の中で色の薄い部分です。夏になると成長によってできた細胞の壁が厚くなってきます。これが年輪として確認される、色の濃い部分になります。色の薄い部分のことを早材、または春材と呼び、色の濃い部分のことを晩材、または夏材と呼びます。ちなみに秋になると成長は止まります。

このように、1年の中の生長の違いにより年輪が形成されるので、1年で一本の年輪がつくられるのです。

年輪の面白いところは、その年輪の成長率によって、その時の環境を多少推測することができます。例えば春、夏と例年より寒い年は、成長率が低く、年輪が詰まってしまいます。逆に例年より暖かい年になれば年輪幅は大きくなります。

年輪の豆知識

一つ面白い事例を紹介します。北海道の川沿いの樹木だけとても成長率の良い年がありました。この原因を探っていると、前年度にはサケが大量発生していました。この関係に相関があるのでしょうか?この相関に関わっていたのは、なんとクマでした。サケが大量の年、クマはたくさんのサケを食べるのですが、頭など美味しくないところは食べずに捨ててしまいます。その食べ残しが分解され、土壌の栄養分になることで、翌年の樹木の成長率が増加したのです。これぞ食物連鎖ですね。

ちなみに、切り株を見ると東西南北が分かるという話がありますが、あれは嘘です。南側の方が成長が多く、年輪が南方向で成長率の大きい楕円形になるという理屈で信じられてきましたが、全くそんなことはありませんので注意してください。

また、鋭い人は気付いているかもしれませんが、熱帯の四季がない場所では年輪は形成されないことがあります。雨季、乾季が明瞭な場所では一年に2回雨季と乾季を繰り返すので、1年の間で年輪が2本できることもあります。

以上、年輪のお話でした。樹木の生長の面白さが伝われば幸いです。今後も樹木の豆知識をどんどん紹介していきますので、楽しみにしていただければと思います。

それではまた。

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