ヨーロッパと日本の植物の種類の数を比べてみた。

生物多様性

日本は自然が豊かだとよく言われます。
しかし、海外と比べて本当に日本は自然が豊かだと言えるのでしょうか?

ということで、今回は日本とヨーロッパの植生を比較してみました。

島国であることや、山地や海流などの地理的要因、また、過去の気候変動の影響が
生物に対してどのように関わってきたのかを紹介していきます。

 

日本の地理的特徴

日本で生まれ、日本に住んでいる方にとっては
四季があり、気候が変わるこの環境が普通だと思ってしまいます。
しかし、日本の環境は世界規模で見ると、とても特殊な環境です。

まず第一に、島国であること。
これは生物多様性と密接に関わっています。

島国の生物は、大陸の生物と違い、独自の進化をしていることがあります。
例えば、日本の他にも同じ島国のマダガスカルも、固有の生物種が多いことで有名です。

なぜ島国、特に日本やマダガスカルは生物種が多いのでしょうか?
この要因は気候と深く関係しています。

島国は大陸と離れているため、海外からの侵略を受けにくいです。
この侵入難度が、島の生物を守っています。

また、島の環境は海に接しているため、
海からの気候の影響が大きくなります。

例えば温かい海水が流れてくれば、
湿度が上がり、気温も高くなります。
湿度、気温共に上昇すれば大気は不安定になり雨が降ります。

逆に冷たい海水が流れ込めば空気は安定し、
乾いた環境になりやすいです。

このように、海流一つとっても気候を大きく左右します。

また、緯度によって季節ができます。
緯度も気候に大きく関わっています。

緯度が低ければ1年の中に雨季や乾季ができます。
中緯度地域になると四季ができます。

このように気候が一年の中で変化することによって、
多様な生活相を持った生物が誕生するのです。

 

ヨーロッパと日本の植生の違い

この章では、実際にヨーロッパと日本で
どれだけ植物の種数に違いが出るのかを紹介します。

現在、日本にいる高等植物(シダ植物+種子植物)の種数は、
約5600種いるといわれています。
ちなみに、この中の1950種は日本固有種です。

ではヨーロッパではどのくらいの種数がいるのでしょうか?
ちなみに日本の面積は37.8万km²、ヨーロッパは1018万km²です。
つまり、ヨーロッパは日本の約27倍もの面積を誇ります。

実は、ヨーロッパ全土の高等植物を足しても約2000種しかいません。
日本の半分以下なのです。

イギリス全土で見られる高等植物の種数が1500種なのに対して、
日本の高尾山だけで約1200種が存在しています。

つまり、日本の山一つあたり、ヨーロッパの国一つ分程度の種数が存在しています。

 

なぜヨーロッパには植物の種類が少ないのか?

ヨーロッパはなぜ日本の半分以下しか植物の種類以外ないのでしょうか?
この原因も地理的要因がありました。

今まで地球はとても寒い氷期と比較的暖かい間氷期を繰り返してきました。
地球が寒くなってくると、植物は暖かい場所を目指して赤道側に分布域を移動させます。
つまり、北半球なら分布域が南下していきます。
逆に地球が温かくなると、今度は極側に分布域が移動していきます。

しかし、ヨーロッパには大きな山脈があります。
それがピレネー山脈とヨーロッパアルプスです。

この山脈が植物の南下、または北上を阻止してしまうため、
山を越えられなかった植物はそこで絶滅してしまいました。

氷期と間氷期を繰り返すたびにこの山脈が植物種の分布拡大を阻んだ結果、
今の種類しか生き残れなかったのです。

この地理的条件が、日本とヨーロッパの植物の種数を分ける要因だったのです。

 

 

ということで、日本とヨーロッパの植物の種数とその要因について解説しました。
日本はなぜ自然が豊かなのか、という謎に迫った結果、
地球史と地理的要因が深く関わっていました。
植物のことを勉強していくと、
いろいろな知識が増えていき、面白くてやめられなくなります。

今後とも植物についての面白い発信をしていくので
是非チェックをお願いいたします。

 

ではまた。

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