気温と日照だけじゃない!樹木の適した気候環境とは?

樹木

樹木にはそれぞれの自生地があります。

例えばサクラは日本に自生し、
ハイビスカスは南国に自生しています。

その自生地の環境が、
その樹木の適正環境だといって
ほぼ間違いないでしょう。

では、その適正環境の要素とは何でしょうか?

気温?湿度?

いろいろな条件がありますが、
これは気候条件や土壌を理解しないと
この条件に気付くことが出来ません。

ということで、
今回は樹木の適正環境を考える上で大切な
気候条件を説明していきます。

水をしっかりあげて、日が当たる場所に植えても
枯れてしまうことがありますよね?

以下で紹介する環境の条件と、
今植えている植物の環境が本当にあっているのか
是非照らし合わせてみてください。

 

植物の自生地を決める条件

地球には様々な環境があります。

例えば砂漠があったり、熱帯雨林があったり。

このように様々な環境で暮らしている植物が、
日本でも簡単に手に入る世の中になりました。

海外の植物を持ってくると、
日本での環境に合わないことが多く、
枯れてしまうことが多々あります。

では、なぜ枯れてしまうのでしょうか?

それは、日本の環境が
その植物に合っていないからです。

植物の環境を考えていくには
大きく分けて2つの環境に着目しなくてはいけません。

1つ目は気候条件。2つ目は土壌条件です。

今回は、気候条件について詳しく説明していきます。

ちなみに、この気候条件は
温度や日照のことだけではありません。

樹木を育てる上で考えなくてはいけない気候条件は
大きく以下の項目に分けられます。

 

  1. 気温(植物が耐えうる最高気温と最低気温)
  2. 日照(陰樹と陽樹)
  3. 湿度(日本の夏の多湿、冬の乾燥に耐えられるか)
  4. 耐潮性(海沿いの潮風に耐えうる抵抗性)

 

では項目に沿って気を付けるポイントを解説していきます。

1.気温

気温は樹木にとってとても重要です。

例えば温かい場所を好む樹木は、
寒い環境にもっていくと葉が黒くなり
枯死に至ります。

逆に寒い環境に適した樹木を温かいところに
もっていくと、新芽が出なくなったり
樹木の生理現象に多大な影響を与えます。

では、なぜこのような現象が起こるのでしょうか?

 

この現象を理解するためには、
樹木の組織や生理的特徴を考える必要があります。

樹木は基本的に、根っこで栄養を吸い上げ、
葉で光合成をしてエネルギーを作り出しています。

温かい環境に適した樹木や、
陽樹と呼ばれる日向を好む樹木は
基本的に光合成を盛んに行っています。

光合成とは、光と二酸化炭素を吸収し、
糖と水、酸素をつくる植物の生理現象です。

この光合成で作られた糖は植物体で使われ、
水と酸素は葉の気孔という部分から排出されます。
この水分を吐き出す機能を蒸散といいます。

この蒸散は、実は水を外に排出する際に
葉の温度を下げてくれる機能も持っています。

つまり、植物は気温が上がると蒸散を盛んに行い、
葉の温度を下げようとします。

しかし、蒸散が活発化すると、
植物は水分を大量に使うため
脱水症状になってしまいます。

この機能のバランスをとるために、
植物は気候に合った生理活動を獲得しているわけです。

例えば熱帯雨林の植物は光合成を盛んに行い、
同時に大量の水を根から吸収しています。
毎日スコールが起こる熱帯雨林だからこそできる
芸当だと言っても良いでしょう。

また、砂漠の植物は生理活動をほとんど行わず、
冬眠に近い状態でじっと耐える生活をとっています。
暑くても気孔を閉じ、水分を蓄え続けます。

逆に寒い地方の植物は
温かい季節に光合成を盛んに行い、
冬は休眠する植物がいます。

また、一年生の植物は暖かい時期に繁栄し、
冬には枯れて種が越冬し、
次の年の春にまた発芽する植物もいます。

このように、植物は気温によって様々な
生活スタイルを獲得しているのです。

 

そして、この植物の生活スタイルは
一朝一夕で身につけられるものではありません。

長い歴史の中でやっと獲得した機能なのです。

それを急に違う環境にもっていってしまったら
ストレスが大きいのも当たり前です。

しっかりその植物の生理活動に合った環境に
配植してあげることが、
植物を枯らさないためにしてあげられる
最初の一歩になります。

 

植物を植える際、
気温で考えるポイントは二つあります。

一つは最高気温と最低気温です。

このポイントが抑えられれば気温が原因で枯れるリスクは
だいぶ減らすことが出来るでしょう。

この判断を下す方法は調べるしかありません。

例えば、植物を扱っている販売店の
外に置かれている商品であれば、
その近くで育てる分には大丈夫だという
指標になります。

詳しくは店員さんに聞くか、
植物の名前を調べてみてください。

また、ネットで調べれば育て方や注意ポイントは
押さえることが出来ます。

 

日照

これは庭に樹木を植えるときに、
必ず考えなくてはいけない項目です。

樹木は足がついていないので、
動くことが出来ません。

しっかり植える場所を考えてあげないと
枯れの原因になります。

調べることは、陽樹か陰樹かを分けることです。

陽樹とは太陽光を好む植物のことで、
陰樹とは日蔭を好む植物を指します。

ちなみに、自然界の中で大きくなる樹木は陽樹が多く、
下草や低木は陰樹が多いです。

例えばサクラは陽樹ですし
アオキやセンリョウは陰樹です。

陽樹のサクラを日蔭に植えると
菌が繁殖しやすくなり、腐朽リスクが高くなります。

逆にアオキを日向に植えると、
葉が焼けてしまい、枯れてしまいます。

どちらも樹木にとっては拷問なので、
陽樹、陰樹はしっかりと調べてから
庭に植えてあげましょう。

 

湿度

湿度は温度や日照とも深い関りがありますが、
土壌条件とも関わってきます。

例えば湿地などは日向日蔭関わらず
湿度が高いです。

逆に砂地であれば雨が降っても
湿度は低くなります。

植物も水が好きな樹木と
水が嫌いな樹木がいます。

カツラやスギ、ヤナギの仲間は
水が好きな樹木の代表的な種類です。

上記の種類は沢沿いに自生し、しばしば川の中でも
平気で育っているのを見ることが出来ます。

逆にサクラは湿度が高いと菌害を受けてしまいます。
根腐れや幹の腐朽につながるので、
水やりは必要ですが空気は乾いていた方が良いです。

菌害や虫害に弱い樹木は
ある程度風通しの良い乾いた環境を作ってあげた方が
健康を保っていけます。

 

耐潮性

潮風は植物に対して
とても重大な被害をもたらします。

塩分は葉っぱに付着すると
浸透圧で葉の水分を外に排出してしまいます。
この作用で、葉っぱは脱水状態となり
枯れてしまいます。

また、土壌の塩分濃度が高くなると
浸透圧で水が根っこから吸収できなくなります。

すると、水が吸収できなくては植物は生きていけないので
枯れてしまいます。

つまり、土壌の塩害は極度の乾燥状態と同じ作用を
植物にもたらすのです。

 

海岸に近い場所で植物を植えるときは
耐潮性の高い樹木を選ぶ必要があります。

例えばマテバシイ、クロマツ、シャリンバイといった種類です。

サクラの種類でもオオシマザクラなら
潮風に耐えることができます。

海に近いところでサクラを楽しみたい際は
オオシマザクラをおススメします。

 

 

ということで、今回は植物と気候環境についてのお話でした。

植物の生活の仕方を学ぶことで
植物への理解を深めることが出来ます。

庭やインテリアを計画するときは、
しっかり植物のことを考えて
その植物に適した場所に配置してあげてください。

 

ではまた。

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