カスミザクラ( Cerasus leveilleana)
〇科名:バラ科
〇和名由来:遠くから見た花が霞のようであるため
〇学名由来:「Cerasus」= ラテン語でサクラの意
〇別名:ケヤマザクラ
〇広葉樹・落葉樹・雌雄同株
〇分布:北海道、本州、四国
〇葉の特徴
葉は8~12㎝で倒卵形または倒卵状長楕円形。
葉先は鋭く尖り、縁には粗い鋸歯がある。
〇花の特徴
3~4月頃に白色ないし淡紅色の五弁花をつける。
〇実、種子の特徴
核果は球形で黒紫色に熟す。
〇幹、枝の特徴
灰褐色で横長の皮目が目立つ。
〇育成環境
土壌 | 潮害 | 耐寒 | 日照 | 乾燥 | 湿潤 |
砂壌土 | △ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 |
〇暦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花時期 | ||||||||||||
果熟期 | ||||||||||||
剪定適期 | ||||||||||||
移植適期 |
〇管理方法
木材が腐りやすいため、太い枝の剪定はなるべく避ける。
移植適期は冬だが、厳冬期の移植は避ける。
〇病虫害
・コスカシバ
ガの仲間で成虫は開張2~3㎝。
体色は暗褐色で腹部に黄色の横帯が2つある。
幼虫は大きいもので2~2.5㎝程度。
頭部が黄褐色で、胴部は淡黄色。背中はやや赤色。
孵化幼虫は幹や枝を穿孔し、そこから半透明のヤニと虫糞を排出する。
対処は成虫発生期に農薬散布をする。
また、食害部を削って幼虫を捕殺する。
・クビツヤアカカミキリ
体長2.2~3.8㎝程度。体色は光沢のある黒色で赤色の前胸が目立つ。
雌の成虫は樹幹に卵を産み付け、
孵化した幼虫は2年間樹幹を食害し続ける。
成虫を見つけた場合は速やかに捕殺する。
食害痕を見つけたら薬剤を注入し、殺虫する。
・アメリカシロヒトリ
ガの仲間で成虫は開張2.5~3㎝。
体色は白色で薄緑~黄色の斑点がある。
幼虫は大きいもので3㎝程度。
背中全体が灰黒色で、白色の長い毛が密生する。
5~6月と7月後半~9月の年2回発生する。
幼虫は群生して葉を食害し、葉はカスリ状になる。
幼虫の群生を見つけ次第枝ごと切除する。
幼虫発生期に登録農薬を散布する。
・べっこうたけ病
根系や樹幹下部の傷から侵入し、材を腐朽させる。
病気が進行すると形成層を侵し、樹勢を衰えさせ、
最終的に枯死させる。
感染した樹木の材は白色腐朽を起こすため極めて脆弱となり、
倒木のリスクが高くなる。
子実体(きのこ)はサルノコシカケ型で一年生。
一度感染したら防除法はないため、
支柱で倒木しないように養生する。
〇利用、豆知識
自然風の庭に合う。
日本に自生するサクラの野生種の一つ。
中国や朝鮮半島にも自生している。
ヤマザクラに似るがヤマザクラよりも
標高の高い位置に生息していることが多い。
コメント
大変ご無沙汰です、 21番京極です。
色々ご活躍のようで感心しております、当方は定年退職後地元植物園の観察会の講師などしてまして樹木医の肩書が役にたってます。
先日地元の山のサクラで判断に迷うのがありました。
ご意見いただければありがたいです。
京都府福知山市 天ケ峰 標高600mあたり
幹回り 4m
周囲にヤマザクラが沢山咲いているが開花してない、10日ほど遅い模様
葉はほとんど緑、一部赤
葉には毛がある、花には毛がなく白いはな。
こちらの結論はヤマザクラとカスミザクラの雑種ではないか です。
私のFB、柳瀬満男氏のFBに写真などありますので覗いてみてください。
丸山さん、山本さん、佐々木さんなんかとはFBでつながっています。
ご無沙汰しております!
京極さんのページで写真が見当たらないので、友達承認いただければ見られるようになるかもしれません。
先ほどFacebookにて友達申請しましたのでよろしくお願いします。