植物を見ることによるリラックス効果は高く、
会社や公共施設でも緑化が推進されています。
都会を歩いていても壁面緑化や屋上緑化、
また、大規模な室内緑化も見られるようになりました。
しかし、緑化が進む一方、
画像技術も凄い勢いで進歩しています。
では、人間は映像の植物を見たとき、
はたしてリラックス効果を得られるのでしょうか?
ということで、今回は画像とリラックス効果の
関係について調べた論文を見つけたので紹介します。
結果を予想しながら楽しんでみてください。
観葉植物の本物とディスプレイがもたらす生理的効果
近年、スマホを持っていない方は少なくなり、
一日の中でも定期的に映像ディスプレイを見る時代になりました。
また、ディスプレイの解像度は高くなり、
とても綺麗な画像をすぐに見られる環境になりました。
そこで2015年に、観葉植物の映像と本物を見たときに、
人間はどのような生理反応を示すかを実験した研究がありました。
以下、実験の内容です。
- 近赤外時間分解分光法を用いて脳前頭前野時活動に及ぼす影響を調べた。
- 脳前頭前野の活動指標は酸素化ヘモグロビン濃度とし、
刺激前の10秒間と、刺激後1分ごとの平均を比較した。 - 観葉植物は、ドラセナ3鉢を目の前に置いて、脳の活動を調べた。
- ディスプレイでは、ドラセナ3鉢を58型のモニターに映し、
本物と同じ大きさに見えるようにして、脳の活動を調べた。 - また、実験後に主観評価を行った。
実験の結果
結果、本物のドラセナによる視覚刺激では、
酸素化ヘモグロビン濃度がディスプレイより
有意に上昇することが分かりました。
また、酸素化ヘモグロビン濃度は
0~1分の間より、1~2分また、2~3分で
有意に上昇することが分かりました。
ディスプレイの刺激では変化は見られませんでした。
つまり、観葉植物を見ることで
リラックスすることが出来ますが、
植物のディスプレイ画像では
脳はリラックスしないという結果でした。
ということで、観葉植物にはリラックス効果が
あるということが分かりました。
対照的に、植物の画像でリラックス効果は得るのは難しそうです。
この結果には個人差もあると思いますが、
やっぱり本物の植物が精神的に良いと言えるでしょう。
ぜひ、職場や家の中のインテリアとして
観葉植物を育ててみてください。
その観葉植物が、仕事や家事の効率のアップに
つながるかもしれません。
お試しください。
ではまた。
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