イタヤカエデ(Acer pictum)
〇科名:ムクロジ科
〇和名由来:葉が茂り、板葺のように重なるため。諸説あり。
〇学名由来:「Acer」=裂ける
〇別名:イタヤ、オオバモミジ
〇広葉樹・落葉樹・雌雄同株
〇分布:日本各地の山地
〇葉の特徴
葉は掌状で5~7裂する。
縁は全縁で、葉先は鋭く尖る。
イロハモミジより避け方が浅い。
〇花の特徴
4から5月、葉が出る前に淡黄色の花をつける。
〇実、種子の特徴
種子は無毛で1.5cmぐらいの翼がある。
〇幹、枝の特徴
白色~灰色で、縦に筋状の裂け目が入る。
老木になると裂け目がはっきりする。
〇育成環境
土壌 | 潮害 | 耐寒 | 日照 | 乾燥 | 湿潤 |
壌土 | △ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 |
〇暦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花時期 | ||||||||||||
果熟時期 | ||||||||||||
剪定適期 | ||||||||||||
移植適期 |
〇管理方法
剪定は12月に徒長枝を2~3芽残して剪定すると良い。
モミジは1月にはすでに休眠から起きており、
根で水分を吸い上げているため2月以降の剪定は
剪定痕から樹液が噴出して傷みやすいので注意。
カミキリムシの被害が多いので樹幹を注意して観察することが必要。
〇病虫害
・トビモンオオエダシャク
ガの仲間。幼虫は大きいもので7~9cm程度の大きさになる。
4~5月に発生し、葉を食害する。
幼虫の発生期に農薬を散布するか捕殺する。
・モンクロシャチホコ
ガの幼虫。幼虫は大きいもので5㎝程度の赤~黒色の毛虫。
ほとんどの植物の葉を食べる多犯性の害虫。
8~10月に発生し、葉を食害する。
幼虫の発生期に農薬を散布するか捕殺する。
・カミキリムシの仲間
ゴマダラカミキリの食害にあうことが多い。
成虫の捕殺が効果的。
成虫発生期、または発生前に樹幹に散布する農薬もある。
・モミジニタイケアブラムシ
体長は2~3mmで暗赤褐色をしている。
4月頃に新芽から吸汁加害するし、すす病を誘発する。
剪定で風通しのいい樹形を確保することや、適用農薬の散布で対応する。
〇利用、豆知識
和風、雑木風の庭に合う植物。
黄色い紅葉が綺麗な樹木。
日本のカエデの仲間では最も太くなため、
材として重宝される。
用途は建築材、家具材、楽器、彫刻材、
枕木、スキー板など。
樹液からは楓糖がとれる。
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