ウワミズザクラの特徴と育て方

植物図鑑

ウワミズザクラ( Padus grayana)

〇科名:バラ科

〇和名由来:上溝桜の転。「上溝」は占いでこの上面に掘った溝のこと。

〇学名由来:「grayana」=北米の植物学者A・グレイの の意。

〇別名:コンゴウザクラ

〇広葉樹・落葉樹・雌雄同株

〇分布:日本各地の山野

 

〇葉の特徴
葉の長さは8~11㎝で卵形または卵状楕円形。
縁は細かい鋸歯があり、葉先は鋭く尖る。
葉の付き方は互生。
葉柄には不明瞭の蜜腺が付く。

〇花の特徴
4~5月に、8~15㎝の総状花序の白い花を密集させて付ける。

〇実、種子の特徴
8~9月に赤くなり、最終的に黒色に熟す。

〇幹、枝の特徴
やや紫色を帯びた暗褐色で、横向きの細かい皮目が多くつく。
老木では網目状に裂けて、縦にひび割れる。

〇育成環境

土壌潮害耐寒日照乾燥湿潤
湿壌土

 

〇暦

101112
開花時期
果熟時期
剪定適期
移植適期

 

〇管理方法
自然形がきれいなので、
剪定は枝元から抜くようにして行う。

 

〇病虫害

・コスカシバ
ガの仲間で成虫は開張2~3㎝。
体色は暗褐色で腹部に黄色の横帯が2つある。
幼虫は大きいもので2~2.5㎝程度。
頭部が黄褐色で、胴部は淡黄色。背中はやや赤色。
孵化幼虫は幹や枝を穿孔し、そこから半透明のヤニと虫糞を排出する。
対処は成虫発生期に農薬散布をする。
また、食害部を削って幼虫を捕殺する。

・クビツヤアカカミキリ
体長2.2~3.8㎝程度。体色は光沢のある黒色で赤色の前胸が目立つ。
雌の成虫は樹幹に卵を産み付け、
孵化した幼虫は2年間樹幹を食害し続ける。
成虫を見つけた場合は速やかに捕殺する。
食害痕を見つけたら薬剤を注入し、殺虫する。

・アメリカシロヒトリ
ガの仲間で成虫は開張2.5~3㎝。
体色は白色で薄緑~黄色の斑点がある。
幼虫は大きいもので3㎝程度。
背中全体が灰黒色で、白色の長い毛が密生する。
5~6月と7月後半~9月の年2回発生する。
幼虫は群生して葉を食害し、葉はカスリ状になる。
幼虫の群生を見つけ次第枝ごと切除する。
幼虫発生期に登録農薬を散布する。

・べっこうたけ病
根系や樹幹下部の傷から侵入し、材を腐朽させる。
病気が進行すると形成層を侵し、樹勢を衰えさせ、
最終的に枯死させる。
感染した樹木の材は白色腐朽を起こすため極めて脆弱となり、
倒木のリスクが高くなる。
子実体(きのこ)はサルノコシカケ型で一年生。
一度感染したら防除法はないため、
支柱で倒木しないように養生する。

 

〇利用、豆知識
Prunus属(スモモ属)とされていたが、
最近はPadas属(ウワミズザクラ属)とされることが多い。

自然形がきれいで、庭木としても近年注目を浴びている。

材は堅く、コンゴウザクラの別名がある。(諸説あり)

材は器具材や薪炭材として利用される。

果実は食用。未熟の果実を塩漬けにして食べる。

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