オニグルミ( Juglans mandshurica var. sachalinensis )
〇科名:クルミ科
〇和名由来:クルミの殻の表面がゴツゴツしているため。
〇学名由来:「Juglans」=「jovis(ジュピターの)」+「glans(果実)」
古代ギリシャでクルミなどの堅果をゼウス(ジュピター)に捧げたため。
〇別名:クルミ、ヤマグルミ
〇広葉樹・落葉樹・雌雄同株
〇分布:日本各地の山野の渓流沿い
〇葉の特徴
葉は40~60㎝の奇数羽状複葉で互生。
小葉は8~18㎝で楕円形または長楕円形。
縁はやや尖った鋸歯があり、葉先は鋭く尖る。
表は濃緑色。裏は灰白緑色で星状毛が密生する。
〇花の特徴
5月頃に若葉と共に開花する。
雄花穂は下垂し、雌花穂は直立する。
〇実、種子の特徴
9~10月頃、3㎝位の球形の果実を付ける。
殻は非常に硬く、深いしわがある。
〇幹、枝の特徴
樹皮は灰色で縦に裂ける。
裂け目の間に平滑面が残るので、そこでサワグルミと識別する。
〇育成環境
土壌 | 潮害 | 耐寒 | 日照 | 乾燥 | 湿潤 |
埴壌土 | 〇 | ◎ | 〇 | △ | ◎ |
〇暦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花時期 | ||||||||||||
果熟期 | ||||||||||||
剪定適期 | ||||||||||||
移植適期 |
〇管理方法
自然形がきれいなので、整枝剪定は透かすように行う。
乾燥に弱いため、マルチング等の対処をすると良い。
〇病虫害
・クスサン
成虫は開張100~120㎜程度。全体が黄褐色~橙黄褐色。
後翅中央に紫色の大きな丸い斑紋がある。
幼虫は最大80㎜程度で、最初は黒色、
老齢幼虫は青白になる。
年一回発生で、樹上で卵越冬する。
4月ごろに孵化し、初めは群生して葉を食害するが、後に分散して食害を始める。
6~7月頃に老熟し、葉を集めて繭を作る。
9~10月頃には成虫が出現し、幹の割れ目などに産卵する。
卵塊の駆除や幼虫の捕殺をして防除する。
〇利用、豆知識
大きくなるのであまり庭木には適さない樹木。
実は食用。一般的に食べられているクルミはテウチグルミという種類。
滋養強壮、咳止めの効果があるとされる。
古くから食用とされ、縄文時代の遺跡からも多く出土している。
果実から搾った油は灯用、または木材の艶出しに使用される。
果皮は煮出して染料とする。
材は硬く緻密で、建築材や家具材などに使用される。
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