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イスノキ( Distylium racemosum )
イスノキの特徴
イスノキの科名・属名
マンサク科イスノキ属
イスノキの和名由来
フシ(虫こぶ)ノキの転という説が有力。
イスノキの学名由来
「Distylium」=二つの花柱 の意。
「racemosum」=総状花の の意。
イスノキの別名
ヒョンノキ
イスノキの分類
広葉樹・常緑樹・雌雄同株
イスノキの分布
関東南部以西~四国、九州の沿岸部
イスノキの葉の特徴
葉身は長さ3~9㎝で倒卵形。
葉の付き方は互生。
葉の先は鈍頭で、縁は全縁。
葉の表は濃緑色で光沢があり、葉の裏は淡緑色。
虫こぶがよくできる。
イスノキの花の特徴
4~5月頃、2.5~4㎝程度の総花序を付ける。
葯の色は赤く、総花序の上部に両性花、
下部に雄花を付ける。
イスノキの実、種子の特徴
晩夏~秋にかけて楕円形の果実を付ける。
果実には2本の尾状の組織(花柱のなごり)がある。
虫こぶが形成されると、不定形になる。
イスノキの樹皮、枝の特徴
樹皮は暗灰色で平滑。
老木になると樹皮が剥がれる。
イスノキの育て方
イスノキの適正環境
土壌 | 潮害 | 耐寒 | 日照 | 乾燥 | 湿潤 |
粘質壌土 | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 |
イスノキの暦と管理適期
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花時期 | ||||||||||||
果熟期 | ||||||||||||
剪定適期 | ||||||||||||
移植適期 |
イスノキの管理方法
耐潮性があり、海岸近くでも植えられる樹種。
刈込に耐えるため、生垣材としても使える。
成長は遅いが、大径木になる。
イスノキの病虫害
・イスノタマフシアブラムシ
有翅虫は全体が暗赤褐色をしており、触覚は黒褐色。
12月上旬にイスノキの冬芽や枝に産卵し、
翌年の9月頃に孵化する。
幼虫は新芽に寄生して、虫こぶを形成する。
防除するには、虫こぶを見つけ次第切除、処分する。
・イスノフシアブラムシ
虫こぶ内の無翅胎生雌虫は体長約1.2㎜程度。
黄緑色で、ほぼ円形の体をしている。
有翅胎生虫は約1.7㎜と無翅胎生虫より少し大きく、
頭部と胸部は黒色を呈する。
イスノキに寄生すると、
イチジクのような虫こぶを形成する。
アラカシやウラジロガシにも寄生する。
防除するためにはカシ類との混植を避け、
虫こぶを切除、処分する。
イスノキの豆知識
海岸近くの防風林として使われる樹木。
イチジク状の虫こぶを笛にしたため、
ヒョンノキという別名が付いた。
虫こぶや樹皮はタンニンを多く含み、染料として使われる。
木材は比重が重く、水に沈むこともある。
主に床材などの建築材や、算盤などに使われる。
樹皮から採れた灰は有田焼の釉薬にも用いられる。
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